フランスは映画発祥の地

世界を代表する映画大国といえば、誰もが真っ先に、アメリカを挙げると思います。

しかし、映画というものが生まれたのは、実はフランスでのことでした。

もっとも、映画というよりは、ホームビデオのようなもので、「映像」という
概念自体がなかった時代に、映画の発明者と言われるリュミエール兄弟により、
初めて映像が世に送り出されました。

映画産業創設時の映画は、「シネマトグラフ」と呼ばれ、シネマトグラフには、
当初は専属の俳優はいませんでした。

映像の中で演技をするという概念が生まれたのは、ずっと後になってからのことで、
それまでは記録映画のようなものが主流だったのです。

今、私たちが当然のように観ている映画の形が生み出され、多様な形が定番化する
までに、リュミエール兄弟の兄が1862年~1954年、弟が1864年~1948年までの
存命期間なので、おおよそ1世紀もの時間がかかったことになります。

このような背景があるので、映画女優がファッションアイコンとして定着したのは、
映画創成期よりずっとあとになってから、ということがおわかりいただけると思います。

また、映像が生み出された当初はモノクロだったので、色彩を映像で楽しむという
こともありませんでした。

女優のファッションをお手本にするのがごく普通のことになってしまった昨今を
考えると、映画産業の地味さは、少し意外な感じさえします。

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