アメリカ映画との比較

ここで、映画二大大国、フランスとアメリカの映画が、現在どのような特色を持つのか、
少し考えてみたいと思います。

ひと言で言ってしまえば、フランス映画は「芸術」であり、アメリカ映画は「娯楽」である
といえます。

つまり、映画の定義そのものが違うのです。

私たちにとって、映画はどんな存在でしょう?
恐らく「娯楽」なのではないでしょうか?

こういったことがあり、日本人にとって、芸術性の強いフランス映画は、わかりにくいと
されています。

フランス映画では、監督という芸術家のモデルをしているのが、俳優である、という
感覚だと思います。

一方、アメリカでは、一にも二にも興行成績であり、そのためならどんな手法も使うという
一面があると思います。

ですから、技術の向上は著しく、常に新しいことを試しているような印象です。

そして、どうしたら映画がヒットするかを最優先課題にしているので、あくまで観客目線
であり、そのことで私たちの心を掴みやすいのだと思います。

フランスでは、映画全体がナルシスティックになってしまうし、表現があまりに細かく
繊細なため、観る側も、柔軟性をもって見なければ、到底理解しがたいでしょう。

そのような違いがあるから、私たちはきっと、洋画というよりは、あくまで
「ハリウッド映画ファン」であることが多いのだと思います。

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