ジーン・セバーグ(Jean Seberg, 1938年11月13日-1979年9月8日)
キュートなショートヘア「セシル・カット」で一躍有名になったのが、アメリカ出身の女優、ジーン・セバーグです。
フランス人監督によって見出された彼女は、映画「聖女ジャンヌ・ダルク」でデビューします。
彼女をスターダムに押し上げた作品が、ゴダールによる「勝手にしやがれ」です。
これは、記念すべきゴダールの初監督作品で、セバーグはこの映画のヒットにより、ヌーヴェル・ヴァーグの旗手的存在になります。
英語訛りのフランス語で全編演じたことで、それまでのフランス語劇の常識を覆し、映画作品に多様性を持たせることに成功したのです。
そして、彼女の髪型「セシル・カット」は大流行しました。
アメリカ人でありながら、フレンチ・スタイルのファッションを好み、フランスのファッション・アイコンとしても知られています。
「勝手にしやがれ」以後の映画は、興行的に失敗が多く、大女優として大成することはありませんでした。
そして、政治活動にも熱心で、ブラック・パンサー(黒人解放の過激派組織)との繋がりを示唆され、FBIにも常にマークされていたと言われています。
1979年に、セバーグは死体となって発見されました。
睡眠薬の過剰摂取による自殺と見られ、晩年はうつ病に悩まされていたとのことです。
2000年に入り、セバーグのドキュメンタリー映画が製作され、今でも伝説的な存在として、私たちの記憶の中に生き続けています。