現在のフランス映画
現在のフランス映画は、古き良き時代のフランス映画に忠実であるだけでなく、新しいものを
積極的に取り入れる傾向も出てきています。
フランス映画のイメージはおおよそ古風で、感情論に走っていて、わかりづらい、というもの
でしたが、時にはハリウッド的な派手さを持ち合わせるようにもなってきているのです。
もっとも、派手なアクションや巨額の制作費を必要とするような映画を撮る監督は、必ず一度は
アメリカに修行に出るか、或いは完全にアメリカ映画に感化され、そこに定住しています。
ハリウッド大作のうち、ブルース・ウィリス主演の「フィフスエレメント」は、フランス人
監督、リュック・ベッソンによるものです。
ベッソンは、それこそ映画に国籍を設けないで、自身の映画の主演が、アメリカ人であったり
フランス人であったり、その時によって全く違います。
また、女優側も考え方が変わってきたと思われます。
フランス映画は全く新しいことにチャレンジしない、進化しない、と思っている女優も多く、
ジュリー・デルピーは、アメリカに移住してしまいました。
このことについては後ほど詳しく触れることにして、かつてのフランス映画は日本人にとって
「理解しがたい」内容で、映画マニアでない限り、私たちはフランス映画は理解不能と見做して
きましたが、最近は一概にそうともいえず、昔に比べてずっとバリエーションが増えたように
思います。